路線価公表前に相続が発生したら?土地の評価はどうするの?

路線価公表前に相続が発生したら?土地の評価はどうするの?




相続によって土地を取得した場合、路線価を使用してその土地の相続税評価額を算出する必要があります。

路線価が公表されるのは毎年7月頃です。では、公表される前に相続が発生した場合、その土地の評価はどのように行うのでしょうか?

1.相続に適用される路線価

路線価は土地を相続した際に、その土地の相続税評価額を算定するために使用される方法のひとつです。路線価のない地域では倍率方式という方法で相続税評価額を算定します。

路線価は毎年7月頃に国税庁から公表されます。相続税評価額に用いる路線価は、その年に公表された路線価が適用されます。

平成29年7月に公表される路線価が適用される相続税評価額は平成29年1月1日~12月31日までに発生した相続が対象となります。

路線価公表前に相続が発生したら?土地の評価はどうするの?

路線価についての詳細は下記をご確認下さい。

相続した土地の評価|路線価方式とは?

2.路線価公表前に相続が発生した場合

相続税の申告には期限が定められています。相続が発生した事を知った日から10ヶ月以内に相続税の申告と納税を行う必要があります。

路線価公表前に相続が発生したら?土地の評価はどうするの?

仮に、相続が10月に発生した場合には、7月に公表された路線価を使用することで相続税評価額を算出することが出来ます。しかし、公表よりも前に相続が発生してしまった場合、路線価の公表後に相続税額を確定し、相続税の申告・納付を行う必要があります。

相続が1月に発生した場合、相続税の申告・納付期限は11月となります。路線価の公表からわずか4ヶ月で相続税の申告・納付を行わなければならないということになります。

路線価公表前に相続が発生したら?土地の評価はどうするの?

3.路線価公表前の相続、遺産分割の進め方は?

路線価公表前に相続が発生した場合、路線価以外の方法を用いて土地のおおよその評価額を算定することが出来ます。土地の評価方法は路線以外に、実勢価格、公示価格、固定資産税評価額、鑑定評価額という評価方法があります。

一般的に路線価による土地の評価額は公示価格の8割程度であることが多いため、ひとまず公示価格の8割の評価額で遺産分割を進めることも可能です。

ただし、場所によっては公示価格よりも路線価の方が高くなるというケースもあるため、確実に8割程度になるわけでは無いことは理解しておきましょう。

路線価が公表されたら、速やかに正しい評価額を算出してください。

4.誤った評価のまま相続税の申告をしてしまったら?

路線価公表前に公示価格の8割で計算したまま相続税の申告をしてしまった、あるいは、間違って前年の路線価を使用してしまった場合、誤った申告と正しい申告を比較する必要があります。

もし、納めた税金が多すぎたという場合は「更生の請求」、納めた税金が少ない場合には「修正申告」を行ないます。

(1)納めた税金が多い場合「更生の請求」

更生の請求とは、相続税の申告手続きのやり直しを行ない、払いすぎた相続税を還付してもらうための手続です。更生の請求を行うには、相続開始から5年10ヶ月以内が原則となります。

路線価公表前の相続で更生の請求を行う場合には、誤った申告を行ったということに帰責がないことが前提となります。

・更生の請求に必要な書類

更生の請求を行う場合、更生の請求書という書類を提出します。更生の請求の書面は国税庁HPのよりダウンロードすることが出来ます。

国税庁HP

上記の書面と一緒に、以下の書類を添付する必要があります。

路線価公表前に相続が発生したら?土地の評価はどうするの?

 

・更生の請求の提出先

相続税の申告書を提出した税務署

(2)納めた税金が少ない場合「修正申告」

本来納めなければならない税額よりも少ない税額で申告・納付を行った場合には、「修正申告」を行う必要があります。修正申告の場合、延滞税が課税されます。また、場合によっては過少申告課税や重加算税などの加算税が課税される可能性があります。

・延滞税

相続税の申告・納付期限を過ぎて修正申告を行う場合、原則として申告書提出日から2ヶ月以内であれば7.3%、2ヶ月を経過した場合には14.6%の年利を納める必要があります。

・加算税が課税されるケース

加算税には「過少申告課税」と「重加算税」という2つの種類があります。過少申告課税は納付する必要がある相続税額の10%が課税されます。しかし、過少申告となってしまったことに正当な理由がある場合には過少申告課税は加算されません。また、自主的に申告を行った場合も過少申告課税は課税されません。

重加算税は隠蔽など悪意のあるケースで課税される加算税となるため、納付する必要のある税額の35%とかなり加算されてしまいます。

まとめ

相続した土地の評価に路線価を用いる場合には、相続が発生した年に公表される路線価を使用する必要があります。もし、相続発生が路線価の公表前だった場合には、路線価の公表をまってから相続税の申告・納税を行ないましょう。

間違えて申告・納付をしてしまった場合には、速やかに修正申告等を行うようにしてください。また、土地の評価は専門家でも間違えてしまうことがあるほど難しいです。相続によって土地を取得した場合には、相続に強い税理士に相談して相続税の申告を行うことをオススメします。