不動産の売却で譲渡損失が生じたら!覚えておきたい2つの特例!!

不動産の売却で譲渡損失が生じたら!覚えておきたい2つの特例!!

不動産の売却を行った際に、売却によって利益(譲渡所得)を得た場合には、確定申告が必要です。しかし、不動産を売却したら必ず利益がでるという訳ではありません。

赤字となり譲渡損失が生じる可能性もあります。もし、不動産の売却で譲渡損失が生じてしまった場合、確定申告を行うことで所得税や住民税から控除が受けられる可能性があります。

今回は、不動産売却に伴う譲渡損失に適用される2つの特例についてご紹介します。

1.不動産の売却によって得られる譲渡所得とは?

不動産の売却によって得たお金は譲渡所得に区分され、譲渡所得税の課税対象となります。

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譲渡価格は売買の価格です。売買の価格から、売却した不動産を取得した際にかかった費用と譲渡に関してかかった費用の合計を差し引き、譲渡所得を算出します。特別控除の適用等を受ける場合には、この譲渡所得から特別控除を差し引き、課税対象となる譲渡所得を算出します。

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譲渡所得税の税率は、売却した不動産の所有期間によって異なる税率となります。

2.譲渡損失が生じた場合に適用を受けることが出来る2つの特例

不動産売却で譲渡損失が生じた場合、確定申告を行うことで、その損失を他の所得に課税される所得税や住民税から控除することが可能となります。また、控除しきれない程の赤字の場合には、最長で4年間、譲渡損失を繰り越すことができます。

(1)自宅の買い換えによる譲渡損失の場合

自宅の買い換えに伴う売却で、譲渡損失が生じたい場合には要件を満たすことで「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」の適用を受けることができます。

特例の適用を受けるためには以下の要件をすべて満たしている必要があります。

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この特例の適用を受ける場合には、ご自宅の売却を行った年の3年前以内に、同じ特例または特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けている方は利用することができません。また、売却した年、前年、前々年に譲渡所得に関する下記の特例の適用を受けている方も利用することができませんのでご注意ください。

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(2)買い換えはせず、売却した自宅の住宅ローンが残っている場合

買い換えは行わずに、自宅不動産を売却した場合、売却する自宅に住宅ローンが残っており、住宅ローンの残債よりも売買価格の方が低い場合には一定の要件を満たすことで「特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」の適用を受けることができます。

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家屋の取り壊しを行った場合には、下記の要件もすべて満たしている必要があります。

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この特例の適用を受ける場合には、ご自宅の売却を行った年の3年前以内に、同じ特例またはマイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けている方は利用することができません。

また、売却した年、前年、前々年に譲渡所得に関する下記の特例の適用を受けている方も利用することができませんのでご注意ください。

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(3)確定申告に必要な書類

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上記の特例の適用を受ける場合には、確定申告が必要となります。確定申告には下記の書類が必要となります。

マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

  • 居住用財産の譲渡損失の金額明細書(確定申告書付表)
  • 居住用財産の譲渡損失の通算及び繰越控除の対象となる金額の計算書
  • 売却した不動産の登記事項証明書、売買契約書
  • 売却した不動産の住所地の住民票の除票
  • 購入した不動産の登記事項証明書、売買契約書
  • 購入した不動産の年末時点のローン残高証明書
  • 購入した不動産の住所地の住民票

特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

  • 特定居住用財産の譲渡損失の金額の明細書(確定申告書付表)
  • 特定居住用財産の譲渡損失の曽根気通算及び繰越控除の対象となる金額の計算書
  • 所有期間が5年を超えていることを証明できる書類(登記事項証明書、売買契約書等)
  • 住宅ローン残高証明書(売買契約締結日の前日の金額が表示されているもの)

3.譲渡損失の確定申告はすべてに対応しているわけではない!

上記2つの特例を見ていただくと、なんとなくご理解いただけるかもしれませんが、譲渡損失の確定申告は「自宅」不動産に対しての特例となるため、事業用の不動産や日常的に使用していない別荘などは特例適用の対象外となります。

また、赤字は利息等を含まずに考える必要があり、法人などの事業の一環として売却したものも対象外です。

まとめ

自宅不動産の売却を行い、もし譲渡損失(赤字)になってしまった場合には、要件を満たすことで所得税や住民税を抑えることができます。不動産の売却によって譲渡所得を得た場合には必ず確定申告が必要となりますが、損失が生じた場合にも確定申告をした方がメリットがあると覚えておきましょう。