不動産売却では瑕疵担保責任に注意!

不動産売却では瑕疵担保責任に注意!



不動産を売却したいと考えている人は少なくないようです。何かと手続きなどが大変な不動産の売却ですが、ひとつ気を付けなければならないことがあります。それは瑕疵担保責任です。瑕疵担保責任について知っていなければ、売却後に思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。

そのため、今回は不動産を売却する際の瑕疵担保責任について説明していこうと思います。

1.瑕疵担保責任とは

「瑕疵」とは不動産の破損や欠陥のことを言います。例えば、水道の水漏れやシロアリ、雨漏りなどがあります。

瑕疵担保責任とは、不動産を売却した後に買い手が上記のような隠れた欠陥によって損害を受けた場合、その損害による不動産の価値の低下分を売り手が保証しなければいけない制度です。これは、売り手が不動産の瑕疵に気が付いていても気が付いていなくても適用されます。

ただし、買い手が瑕疵に気が付くまでに10年以上かかったか、瑕疵に気が付いたとしても瑕疵担保責任を1年間求めてこなかった場合、瑕疵担保責任は消滅します。

2.特約によって瑕疵担保責任を負わない方法がある

いくら売り手だったとしても、自分の不動産の状態を事前にすべてを完全に把握する事はできません。

そのため、事前に買い手と売り手の間で下記のような特約を結ぶことで売り手は瑕疵担保責任を回避することが出来ます。

(1)不動産価格を下げる

瑕疵担保責任を負わない一つの方法が事前に不動産の価値を下げておくことです。今後隠れた欠陥が表れる可能性も考慮し、買い手と売り手で適切な価格設定であると合意した時にこの特約は結ばれます。また、逆に瑕疵担保責任を売り手が負うかわりに、不動産価格を上げることもできます。

ただし、明らかに買い手にとって不利な特約は、無効とされることもあります。お互いに不利とならないように妥協点を見つける必要があります。

(2)瑕疵担保責任が適用される期間を決めておく

売却する不動産が古い場合、売却後に瑕疵が見つかったとしても老朽化によるものの可能性があります。そのような瑕疵を10年後までも責任を持つとなれば売り手にとって非常に不利となります。また、買い手もすぐに不動産に瑕疵が表れるのは困ります。

そのため、あらかじめ売り手が瑕疵担保責任を持つ期間を決めておけば、お互いに不利にはなりません。ただし、この特約では売り手が負う瑕疵担保責任を2年以上に設定した場合、たとえ買い手に不利な特約であったとしても無効にすることはできません。

また、上記のような特約はあくまでも売り手が気づかなかった瑕疵に対してのみ有効です。そのため、売り手が故意に隠ぺいした瑕疵に対しては適用外となります。

3.瑕疵担保責任による負担は保険で賄える

もし不動産の売却後に重大な瑕疵が見つかった場合は売り手にとって大きな負担となります。しかし、事前に保険に入ることによって負担を保険金でカバーすることができます。

この保険を「既存住宅売買瑕疵保険」といいます。この保険は住宅瑕疵担保責任保険法人によって提供されている保険商品で、売り手もしくは買い手からの検査機関への検査の依頼によって、瑕疵担保責任による負担を保険金で賄うことができます。

保険の対象は不動産の壁や柱などの構造上重要な部分や屋根や窓といった雨風を防ぐ部分です。保険期間は1年または5年で、保険金の支払い限度額は500万円または1000万円です。

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まとめ

瑕疵担保責任とは不動産の売り手は売却する不動産が抱えている見えない瑕疵に対しても責任を負うということを取り決めた制度です。これは、不動産売買において買い手と売り手の間に不動産に対して情報が非対称であることから、買い手を保護するためです。

売り手は売却の際にはまったく問題がない不動産だと思っていても、売却後に思わぬ瑕疵が見つかり、大きな負担が発生する可能性も考えられます。

そのため、売り手ももしもの事に備えて買い手と特約を結ぶか既存住宅売買瑕疵保険に加入しておくことをおすすめします。