土地の相続に必要な手続きとは?

土地の相続に必要な手続きとは?



もし、何らかの事情で土地を相続することになった場合、具体的にどのような手続きをすればいいのか、きちんと把握しているという人は少ないかと思います。

土地の相続手続きの方法は、家族構成や税金によって非常に複雑なものになっており、しっかりと事前に勉強しておかないと、いざという時に困ってしまったり、損をしてしまったりするということも少なくありません。

そこで今回は、損をせずに土地を相続するための方法について、詳しく説明していこうと思います。

土地の相続に必要な手続きとは?  土地の相続に必要な手続きとは?

1.土地を相続したらまずは名義変更をしよう

不動産を相続することになった場合は、名義変更を行う必要があります。名義変更とは、前の土地の持ち主名義になっている土地を自分名義にするための手続きです。

(1)手続きにかかる費用

土地の名義変更には、登録免許税という税金を払う必要があります。税額は、対象となる土地の固定資産税評価額のうち0.4%と定められています。

また、実際に申請する際には戸籍謄本や住民票といった書類の取得費用も必要です。

(2)手続きに必要な書類

土地の名義変更には以下の書類を用意する必要があります。

  • 被相続人の住民票(本籍の記載有り)
  • 被相続人の戸籍謄本
  • 全相続人の戸籍謄本
  • 全相続人の印鑑証明書
  • 土地を取得する相続人の住民票
  • 土地の固定資産評価証明書
  • 遺産分割協議書

主な必要書類は上記の物ですが、被相続人の遺言書があり、その通りの行う場合は、全相続人の印鑑証明書と遺産分割協議書を用意する必要はありません。

また、土地の名義変更を司法書士に依頼する場合は、印鑑証明書以外はすべて司法書士に取得を代行してもらえます。

(3)名義変更は義務ではないがやった方がいい

相続する土地の名義変更は義務ではなく、やらなかったからといって罰則があるわけではありません。しかし、名義変更を行わないと後々不便になることがあります。

まず、自分名義をしないと土地を売却したり、その土地を担保にお金を借りたりすることができません。土地の名義を自分のものにしておかないと、正式にその土地を自分のものだと主張することができません。そのため、その土地を売ったり、担保にしたりすることはできません。

また、名義変更を放置していると、後から名義変更を行うことが難しくなることがあります。

もし、名義をそのままにした状態で相続人の一人が亡くなった場合、亡くなった相続人の相続人に協力が必要になります。そして、そのまま手続きを先延ばしにしていくと、協力が必要な人数がしだいに増加していき、後から名義変更を行うことが困難になります。

2.相続した土地に課税される相続税

土地を相続した場合、相続税がかかることがあります。

相続税は土地を相続したすべての人に係るわけではありませんが、どのような場合に相続税が必要なのかをしっかりと把握する必要があります。

相続税には基礎控除という、対象金額以下なら相続税がかからないというボーダーが設定されています。その基礎控除額を相続する資産の総額が上回る場合に、相続税がかかります。

基礎控除額は「3000万円+600万円×相続人数」という式で計算します。この金額を超えた相続額について、相続税がかかります。

実際の相続税額を計算するには、相続するさまざまな資産の評価額を求める必要がありますが、土地の場合は路線価方式という方法をとることが多いです。路線価方式では土地の評価額を「路線価×面積」で求めます。路線価は国税庁のホームページから調べることができます。

3.土地は現金化するよりも土地で相続する方が得

同じ額の資産であっても、相続する際の資産の形によって相続税は大きく変わります。

現金1億円を保有している方と1億円の土地を保有している方の場合、相続が発生した際に課税される相続税額は1億円の土地を保有している方の方が納める税額が少なくなります。

これは、相続税が課税される財産を計算する際の評価方法の違いによって生じます。

現金1億円の評価は1億円です。しかし、土地の評価方法は購入価格や時価ではなく、路線価や倍率を使って算出された相続税評価額が用いられます。相続税評価額は実際の価格よりも低く設定されていることが多いため、1億円の土地=1億円の価値とはなりません。路線価は公示価格のおおよそ8割程度となり、1億円の土地の場合、評価額が8,000万円程度となることがあります。

仮に、現金を保有している方の課税遺産総額が1億円、1億円の土地を保有している方の課税遺産総額が土地の評価額8,000万円のみだったと仮定すると、どちらも1億円以下となるため相続税率は30%控除額は700万円となり、現金1億円に課税される相続税額は2,300万円、1億円の土地に課税される相続税額は1,700万円となり、相続税に600万円の差が生じます。(実際の相続税の計算は他の財産などの関連もあるため、もう少し複雑です)

相続税という観点だけで考えるのであれば、土地を相続する際には、土地のままで相続することをおすすめします。

まとめ

土地の相続は将来誰にでも起こりうる重要な項目の一つです。だからこそ、実際に相続する際に、どのような手続きが必要で、どのように動けば良いのかを把握しておくことが必要です。

土地の相続にはさまざまな複雑な手続きをしなければならなくなりますし、詳しく知らないと払う必要のないお金を払ってしまうこともあります。そのため、実際に相続が起こる前に、具体的な手続きや費用について把握しておくようにしましょう。