子どもなしの相続は配偶者が全てを相続できるわけではない!?

子どもなしの相続は配偶者が全てを相続できるわけではない!?







 相続時に子どもがいないというケースはよくあるかと思います。夫が死亡してしまい、子供がいない場合には、妻が全てを相続できると思っているケースは意外と多いようなのですが、子どもがいないからといって必ずしも配偶者である妻が全てを相続できるわけではありません。

子どもがいない場合の相続時の取り扱いに興味のある方はぜひご覧ください。

1.相続時に子どもなしの場合、相続する人は配偶者だけじゃない

子どもなしの相続は配偶者が全てを相続できるわけではない!?

子どもがいないご夫婦の場合、どちらかがなくなった際に、遺された配偶者の方が被相続人の資産を全て相続できると思われている方が多いのですが、実は、配偶者の甥(おい)や姪(めい)も相続人と
なり可能性があるのです。つまり、被相続人の配偶者であっても全てを相続出来ないという状況も起こりうるのです。

 
子どもがいない方が必ず確認しておかなければならないのが、「相続人が誰になるのか?」ということです。
 
では、どういったケースの場合に誰が相続人になるのかご紹介します。

2.相続人は誰に?相続分はいくらに?

相続人が誰になるか、また、相続分(もらえる割合)はいくらになるか?を確認する前に、『「相続人」「相続分」という言葉を初めて聞いた』という方は以下の記事で詳しく説明しておりますのでご覧ください。

※『相続人』については「5分でわかる!相続する人(相続人)って誰?」をご覧ください。
※『相続分』については相続分を知らないと本来の取り分が貰えない可能性も!?をご覧ください。

子どもなしの相続は配偶者が全てを相続できるわけではない!?

(1)親が健在の場合の相続人は?相続分は?

夫(被相続人)の親が健在の場合、相続人は配偶者と親です。
相続分は配偶者が2/3、親が1/3です。
ご両親がどちらもご健在の場合、相続分1/3をご両親2人で分けるため、1/6(=1/3×1/2)ずつとなります。
子どもなしの相続は配偶者が全てを相続できるわけではない!?

(2)両親は死亡し、兄弟姉妹がいる場合の相続人は?相続分は?

夫(被相続人)のご両親は既に亡くなっており、夫に兄弟姉妹がいる場合の相続人は配偶者と兄弟姉妹です。
相続分は配偶者が3/4、兄弟姉妹が1/4です。
兄弟姉妹が複数いる場合、1/4を人数で分けることになります。
例えば、被相続人が4人兄弟だった場合、相続人となる兄弟は3人です。従って、1人あたりの相続分は1/12(=1/4×1/3)となります。
 
 
子どもなしの相続は配偶者が全てを相続できるわけではない!?

(3)両親・兄弟姉妹・甥姪がいない場合

夫の親や祖父母、兄弟姉妹、甥、姪もいない場合にのみ全てを相続することができます。
 
子どもなしの相続は配偶者が全てを相続できるわけではない!?

3.全てもらえると勘違いしやすい状況とは?

(1)以前の配偶者との間に子どもがいる場合

子どもなしの相続は配偶者が全てを相続できるわけではない!?
 
かつての配偶者との間に子供がいる場合には、その子供も相続人となり、その子供の相続分は1/2です。
つまり、このケースでは配偶者は1/2のみが相続分となりますので注意しましょう。

(2)夫の親も、兄弟姉妹も死亡している場合

子どもなしの相続は配偶者が全てを相続できるわけではない!?
 
夫の親も、兄弟姉妹も相続開始時に死亡しており、甥や姪がいる場合には、甥、姪も相続人となります。相続分は本来、夫の兄弟姉妹がもらえたであろう相続分の1/4となります。
このケースでは、配偶者はすべてをもらえると考えている方も多いようですが、3/4のみが相続分となりますので注意しましょう。

4.子どもなしの場合の相続のために準備しておきたいことは?

子供がいなくても、相続人の確認と相続財産の確認行い、誰に何を残すかを計画しておくことをオススメします。誰に何をあげたいかを予め確定させ遺言を作成するのが一番理想的ではないでしょうか。
 
遺言には、自分で作成する『自筆証書遺言』と作成を公証人に任せる『公正証書遺言』があります。

遺言については以下の記事で詳しく紹介していますので、興味のある方はご覧ください。

※「自筆証書遺言」については「自分で作った遺言書が使われないことも?!」をご覧ください。
※「公正証書遺言」については「公正証書遺言を作らなければ絶対に後悔します!」をご覧ください。

5.子どもがいない場合の相続時ではどんな問題が発生する可能性があるのか?

配偶者以外に相続人がいる場合には、次のような問題が発生する可能性があります。

(1)家を失う可能性が!?

夫の兄弟姉妹が相続分の権利を主張してきた場合には、上記2(2)でご説明した通り、相続財産1/4にあたる財産を、兄弟姉妹に渡さなければなりません。
もし仮に、相続財産のほとんどが現在居住中の住宅の場合には、その支払いのために住む家・土地を売却しなければならない可能性もあります。
もちろん売却すれば、住み慣れた家を失うことになるのです。
争いが発生する可能性が高いと想像できますよね。

(2)遺産分割協議で問題が発生!?

夫名義の不動産を妻名義に変更する場合や、夫の預金口座の払戻しを行うためには、遺産分割協議書が必要となります。そのためには、他の相続人である夫の兄弟姉妹や、甥、姪などと遺産分割協議を行わなければなりません。
夫婦が協力して築いた財産をあまり関係のない夫の兄弟姉妹や甥姪とその分割や処分について話し合って決めなければならないルールとなっております。
相続財産全てがお金であれば分けやすいですが、不動産がほとんどという場合には、どれを売り、どれを残すのかを議論しなければならないのです。
今までほとんど話したこともない相続人と資産の取り合いをするのは精神的に大きな負担となるでしょう。
この問題については、「公正証書遺言」を作成さえしておけば基本的に、遺言通りに相続財産を分けるため問題も発生しません。

まとめ

子どもがいない場合の相続の取り扱いをご理解頂けたでしょうか?
子どもがいない夫婦の場合、配偶者に相続が開始すると、残された配偶者にとって不利益になるケースがあります。
そうならないためにも、生前のうちに相続人と相続財産を把握し、遺言書を作成するなどの対策をとっておくべきでしょう。
現状、遺言書を作成している方は多くないですが、遺族の争いを避けるためにも公正証書遺言を作成し対策をとることをオススメします。
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