平均1,200万円の相続税が還付! 還付金発生の可能性が高いケースとは

平均1,200万円の相続税が還付! 還付金発生の可能性が高いケースとは

過去5年以内に相続税を納税した人の多くに、相続税を還付される(戻ってくる)可能性があることをご存知ですか。最新の国税庁の統計データでは、平均で1件あたり約1200万円もの相続税が還付されています。つまり、1回目の相続税の申告が間違っていることが多いということです。税理士に頼んで相続税の申告したにも関わらず、もう一度訂正するために申告したら約1,200万円が還付されているのが実態です。ここでは、どんな時に還付されるかを簡単に説明します。

1.まずは、還付の可能性があるかをチェック

平均1,200万円の相続税が還付! 還付金発生の可能性が高いケースとは

下記の内容に1つでも当てはまれば還付の可能性が高いです。

  • 当初の相続税の申告をお願いした人が相続の申告実績年10件以下である
  • 相続税の申告をお願いした事務所のサイトを調べたら、経理代行がメインだった
  • 相続税の申告書が手書き
  • 現地調査をせずに申告した
  • 担当税理士の不動産についての知識が浅い
  • 担当税理士が70歳以上の方で、最新の知識を把握していない様子

以上の項目に1つでも当てはまれば、還付の可能性があります。

2.相続専門税理士に依頼するのが重要!

先ほどの項目に1つでも当てはまり、相続税を収めてから5年以内の人は、相続専門の税理士に再度依頼すれば還付の可能性上がります。還付の期限は、亡くなった日からは5年10カ月、相続税の申告期限(死亡日から10カ月後)からは5年なので、期限が迫っている人は早めに対応してください。

還付を受けるために重要なのは、相続前門の税理士に依頼するということ。実は、相続の実務経験がほとんどない税理士が申告をした結果、多くの人が過大な相続税を払っているという現実があります。そのため、申告件数の7~8割には、相続税還付の可能性があります。

年に一度も相続税の申告をしない税理士も多い

なぜ相続専門の税理士に依頼する必要があるのか。それは、税理士にも得意分野があるからです。現在日本の税理士登録者数は約7万人、一方相続の申告件数は年間約5万件です。申告件数を税理士の登録者数で割るとわかるように、年間1件も相続税申告をしていない税理士が多く存在します。中には、「人生で一度も相続税の申告をしなかった」という税理士もいます。 

実際に、ある税理士が相続税申告をし、その時の相続税納税額は4,000万円でしたが、相続専門の税理士がその申告書を見ると誤り多数。再度申告をすると400万円となり、3,600万円の還付があったという事例もあります。

3.土地を相続された方へ朗報?

また、土地の相続をしている人も相続税の還付の可能性が高いです。その理由としては、土地の評価額に大きな差が生じるためです。一番差がでるのが広大地の評価と言われています。

三大都市圏で500㎡(150坪弱)、その他の地域で1,000㎡(300坪弱)以上の広大地の土地評価の大改正があったため大きな差が生じます。

広大地の評価法はどう変わった相続税の税額に大きな差が出る広大地の評価方法とは?

広大地とは、その地域における標準的な宅地の地積と比べて著しく地積が広大な宅地で、一定の要件を満たしたものです。広大地は、不動産の相続時に一定以上の広さを持つ土地を相続の対象とした場合、土地の評価額が低く抑えられ、相続税が安くなるため還付される可能性がある不動産評価のことです。

広大地評価の適用には、下記要件の全てに当てはまる必要があります。

  • 標準的各地規模より著しく大きな土地(都市部で500㎡、地方では1,000㎡)
  • 戸建の用地として不動産の業者が買い取ることのできること

 上記以外にも、広大地評価には様々な要件があります。土地の形状や用途に複雑なものとなっており、税理士の中でも広大地評価を苦手にしている方も数多く存在しているのが現実のようです。

2004年には土地評価の算定式が変更。正面路線価と地積から簡単に算出することが可能となり、広大地評価を適用することで大幅な評価減が見込まれるようになりました。

広大地評価の改正を利用した節税方法

広大地の相続があるからと言って、土地を細かく分割して相続するのはオススメではありません。広大地として評価することができるように共有財産として遺産分割することで、評価額を引き下げられ、節税につながります。

【節税事例】

埼玉県◯市
A駅1kmに所在、第1中高層 60/200
前面道路8m、3,200m²
路線価:150,000円

これを、広大地適用なしと判断すると評価額は、
150,000円×3,200m²=4億8000万

広大地評価の場合は、路線価方式(※2)で約2億8000万円

※広大地補正率 = (0.6-0.05÷1,000㎡)※路線価 ✕ 広大地補正率 × 地積 =広大地評価額

このように、広大地評価をするかどうかで評価額に2億もの開きが出てしまいます。

広大地評価できない宅地とは?

下記に該当する土地はたとえ面積的に広大でも、税務上の広大地として評価をすることはできません。

 (1)すでに開発行為を終えているマンション・大規模小売店舗等の敷地(更に開発を行う必要性がないため)

 (2)道路に面しており、間口が広く、奥行がそれほどではない宅地・道路が二方、三方、及び四方にある宅地等(潰れ地がほとんど生じないため)

 (3)「大規模工場用地」に該当する土地(別途、規定が設けられているため)

 (4)最も適した利用法がマンション適地(中高層集合住宅の建築が最適とされる土地)に該当した場合(潰れ地が生じないため)

広大地に該当すれば、それだけで最大65%の評価減を適用することができます。これまで以上に広大地なのかどうかが重要な判定要素となってきました。

4.準確定申告で還付?

平均1,200万円の相続税が還付! 還付金発生の可能性が高いケースとは

毎年1月1日から12月31日までの1年の途中で死亡した人の場合、相続人が相続の開始があったことを知った日の翌日から4カ月以内に死亡した人の所得税の申告と納税をしなければなりません。これを準確定申告と言います。

準確定申告はこの条件に当てはまると対象

準確定申告は、以下の条件に合致する被相続人の相続が対象となります。

  • 個人で事業をおこなっていた方
  • 不動産所得があった方
  • 年間2000万円以上の給与があった方
  • 譲渡所得や一時所得があった方 

準確定申告は、相続人が1人の場合はその人が申告を行いますが、2人以上いる場合は原則として、各相続人が共同で準確定申告書を提出します。申告書の提出場所は、被相続人の死亡当時の納税地の税務署です。生前に確定申告していた方は、相続税申告とは別に、所得税の確定申告が必要となります。年金収入だけだったケースも、準確定申告をすれば一部還付金が受けられることが多いです。

準確定申告で一番多いケースとは?

亡くなった年の所得が年金収入のみであった人は、毎月源泉徴収という形で税金を国に支払っています。税金を支払っているつもりがなくても、税金は天引きされているわけです。準確定申告はたいていの場合、申告自体は義務ではありません。しかし、申告することで毎月天引きされている税金の一部の還付を受けられる人は多いので覚えておきましょう。

5.還付金を得るためには?

相続税専門の税理士に依頼するしかないでしょう。多額の相続税を納めている人のほとんどが還付の可能性が高くなりますので、ぜひ一度専門の税理士にご相談を。還付の可能性があるかどうかを確認するだけであれば無料という税理士事務所も多いので、動いてみる価値はあるのではないでしょうか。

6. 還付は1回だけではなく再還付も?

こちらは、レアケースではあるのですが、すでに1度還付の申告をしている人が再度還付の申告をすると、また税金が戻ってくることがあります。

1回目の還付申告も間違っていたので、2回目も還付してもらえるということです。2回目の還付申告についても、相続開始後5年10カ月が期限となりますので、1度還付申告をしている方は、さらに還付がある可能性があるということを覚えておきましょう。

このように、相続税の納税を過去5年以内に支払った方は還付の可能性が高いです。多額の相続税を納めている人は還付金が発生する可能性がありますので相続専門の税理士に相談し、確認してみましょう。