相続放棄とは?具体的な手続き、費用相場、期限、注意点を詳解!

相続放棄とは?具体的な手続き、費用相場、期限、注意点を詳解!

相続が発生し、相続財産の調査を行った結果、明らかに負債が多い債務超過で、相続放棄を検討している人もいることでしょう。それとは別に、相続争いに巻き込まれないために相続放棄をしたいという人もいることでしょう。

相続放棄とは、相続によって財産を取得する権利を放棄することを言います。相続放棄を検討する際には、まずは相続放棄がどのようなもので、どの程度の費用が発生し、いつまでに、何に注意して手続きを行えばよいかを把握しておくことが大切です。

1. 相続放棄とは

財産を所有している人が亡くなると、その人の所有していた財産を遺族が引き継ぐことになります。財産を引き継ぐことを相続と言い、財産を引き継ぐ人を相続人と言います。相続放棄とは、亡くなった方の財産を引き継がずに放棄することを言います。

(1)相続放棄した方が良いケース

相続によって引き継ぐ財産は、預貯金や有価証券、不動産などのプラスの財産だけではなく、亡くなった人(被相続人)の負っていた借金などのマイナスの財産も含まれます。プラスの財産よりもマイナスの財産の方が明らかに多い債務超過の場合、相続放棄した方が良いと言えます。相続放棄とは?具体的な手続き、費用相場、期限、注意点を詳解!

債務超過で相続放棄しないとどうなる?

被相続人に借金などの負債がある場合、相続放棄をしなければその借金も相続したことになります。そのため、債務を相続した相続人が借金の返済を行う必要があります。

マイナスの財産よりもプラスの財産が多く、借金を返済しても良いという場合には、単純承認という方法でプラスの財産もマイナスの財産も相続しても問題はありません。しかし、明らかにマイナスの財産が多い場合には、相続放棄をしなければ、相続人の財産も借金返済に回さなければならなくなる可能性があります。

(2)相続放棄と限定承認

相続には単純承認・限定承認・相続放棄の3つの方法があります。単純承認はプラスの財産もマイナスの財産も相続することを言います。相続放棄は、プラスの財産もマイナスの財産も相続しないことを言います。そして、限定承認はプラスの財産で返済できる範囲に限ってマイナスの財産を相続するという方法です。

被相続人に債務があるけれど、どうしても相続したい財産があるという場合には相続放棄ではなく限定承認を選ぶという方法も一つです。ただし、限定承認を行う場合には、相続人全員で限定承認を選択する必要があります。1人でも単純承認してしまうと限定承認は選択不可となるので注意してください。

相続放棄・限定承認・単純承認|どの方法で相続する?相続の3つの方法。

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2. 相続放棄の手続き

相続放棄の手続きは、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所で行います。相続放棄とは?具体的な手続き、費用相場、期限、注意点を詳解!

理解していますか?相続放棄照会書と相続放棄回答書の書き方について

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相続放棄の必要書類

相続放棄時には、必要書類を以下にまとめましたので確認してください。必要書類の1つである相続放棄申述書は、家庭裁判所のホームページからのダウンロード、家庭裁判所もしくは市区町村の役所にて取得することができます。相続放棄とは?具体的な手続き、費用相場、期限、注意点を詳解!

3. 相続放棄の期間

相続放棄は自身が相続人であると知った日から3カ月以内に手続きを行う必要があります。この3カ月の期間を熟考期間と言います。熟考期間に相続放棄の手続きを行わなかった場合、原則として単純承認と判断されることになりますので注意してください。

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4. 相続放棄にかかる費用

相続放棄を行う際に発生する費用は、相続放棄申述書に貼付する印紙代や必要書類の取得にかかる費用等です。詳細を以下にまとめていますので確認してください。

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これ以外に、相続放棄の手続きを専門家に依頼した場合には、専門家に支払う手数料も必要となります。専門家への依頼の詳細はこの後解説します。

5. 相続放棄を専門家に依頼する場合

相続放棄の手続き等を専門家に依頼する場合、依頼先となる専門家は司法書士か弁護士のいずれかとなります。

(1)司法書士に依頼する場合

司法書士は、相続放棄を行う人の代わりに相続放棄に必要な書類の作成を行うことができます。必要書類の準備や書類作成は司法書士が代行することができますが、家庭裁判所とのやり取りに関しては、相続放棄を行う人が行う必要があります。

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司法書士の費用相場

司法書士に相続放棄の書類作成等の代行を依頼する場合の費用を以下にまとめています。費用は、相続放棄の期限内と期限後で費用が異なるケースが多くなっています。相続放棄とは?具体的な手続き、費用相場、期限、注意点を詳解!

(2)弁護士に依頼する場合

弁護士は「代理権」という権利を持っています。そのため、相続放棄を行う人に代わって相続放棄にまつわる手続きを全て行うことができます。書類作成だけではなく、裁判所とのやり取りも債権者とのやり取りもすべて弁護士に対応してもらうことが可能です。相続放棄を行う人に代わってすべての手続きを行うことができるのは弁護士のみです。

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弁護士の費用相場

弁護士は全ての手続きを代理で行うことができるため、司法書士と比較すると費用は高くなります。

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司法書士・弁護士どちらも相場の目安です。実際に金額は依頼を検討している司法書士事務所・弁護士事務所に問い合わせください。

(3)専門家に依頼した方が良いケース

相続放棄の手続きは自身で行うことも当然可能です。費用面でみれば、自身で手続きをした方が抑えることができます。しかし、以下のようなケースでは専門家に相談することでスムーズに手続きが進められる可能性が高いです。

ケース1: 時間をかけたくない

被相続人が遠方に住んでいたり、相続放棄をする人がとにかく忙しかったりする場合、専門家に依頼して手続きを進めてもらうことで、相続放棄する人の時間が取られることはありません。

ただし、何を依頼したいかによって司法書士に依頼するか弁護士に依頼するかが異なります。以下に依頼できることをまとめためましたので、参考にしてみてください。

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ケース2: 相続でもめている

遺産分割等がうまくまとまらない結果、相続人同士の争いに発展してしまうケースがあります。このようなケースでは、相続争いに関する件も含め弁護士に相談することが望ましいでしょう。

ケース3: 債務が大きく債権者からの取り立てが厳しい

被相続人の方の債務が大きいなど債務が多いケースでは、債権者からの厳しい取り立てをされることがあります。このようなケースでは弁護士に間に入ってもらうことで、取り立てを止めてもらうことなども可能になります。あまりにも債務が大きい場合には、相続放棄を含め弁護士に相談した方が安心です。

6. 相続続放棄は生前にできる?

相続放棄は自身が相続人であることを知った日から3カ月以内に手続きを行うことになります。つまり、相続が発生してからでないと手続きを行うことはできません。

もし、相続が発生する前にどうしても相続する権利を放棄したいという場合には、事前に遺言を作成してもらうように依頼し、ご自身で遺留分を放棄する手続きを取ることが出来ます。

遺留分の放棄

遺留分とは一親等の血族の法定相続人(配偶者・第1順位の相続人・第2順位の相続人)が最低限取得することができる相続財産の取り分のことを言います。

遺留分の放棄に関する手続きは、相続発生前に行うことができ、遺留分の放棄を行う場合には、被相続人となる人のの居住地を管轄する家庭裁判所に以下の書類を提出します。

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遺留分の放棄の手続きが完了すると取り消すことはできないので、よく考えてから申し立てするようにしましょう。

7. 相続放棄の注意点

相続放棄を検討している人の多くは、明らかな債務超過である場合や、相続争いに巻き込まれたくないなど様々な理由があると思います。しかし、相続放棄を選択する場合にはいくつかの注意点も理解しておくようにしましょう。

注意点1: 相続放棄は撤回ができない

相続放棄の手続きが完了すると、当該相続における相続放棄を撤回することはできません。前述のように、相続放棄は自身が相続人であることを知った日から3カ月以内に手続きを行うことになり、この3カ月は熟慮期間です。この期間に、本当に相続放棄してもよいかをしっかりと検討してから相続放棄の手続きを行ってください。

注意点2: 後順位の人の相続放棄のタイミング

相続放棄は自身が相続人であることを知った日から3カ月以内に手続きを行いますが、相続人には順位があります。第一順位から順に相続人としての権利が発生します。つまり、先順位の人が相続放棄を行った場合、後順位の人に相続の権利が移動します。

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自身が相続人となったことを知ったタイミングで相続放棄の手続きを行わないと、相続放棄の手続きができない可能性がありますので注意してください。相続放棄とは?具体的な手続き、費用相場、期限、注意点を詳解!

注意点3: 医療保険の受取について

被相続人が加入していた医療保険の保険金は、本来、被保険者である被相続人が受け取ることになります。受取人が被相続人となっている医療保険等の財産は、相続財産に含まれると判断されます。したがって、相続放棄を検討している人が医療保険等の保険金を受け取ってしまうと、財産を相続したと判断され相続放棄ができない可能性があります。

注意点4: 生命保険の受取人にはなれるが相続税の課税対象に

生命保険(死亡保険)の保険金の受取人となっている人が相続放棄を検討している場合、保険金は受け取れるのかどうかという疑問が生じることでしょう。生命保険の保険金は受取人の固有の財産と判断され、相続財産とは異なる扱いになります。従って、相続放棄を選択しても保険金を受け取ることは可能です。

生命保険の保険金は民法上は相続財産とは異なる扱いですが、税法上は「みなし相続財産」となります。そのため、受け取った保険金には相続税が課税されます。相続放棄を選択しても、生命保険の保険金を受け取った場合には相続税の申告・納税が必要となることがあります。

注意点5: 遺産分割による相続放棄について

相続放棄の方法は家庭裁判所で手続きを行うことが望ましいですが、遺産分割協議を行った際に、相続放棄を希望する人が相続分を放棄する旨を遺産分割協議書に記載し、相続人全員の承諾を得ることで相続放棄を行うことも可能です。

家庭裁判所で行うよりも簡単ですが、家庭裁判所で行う相続放棄よりも効力が弱いため、債権者から債務の弁済を求められる可能性があります。

注意点6: 原則として代襲相続はできない

相続放棄とは?具体的な手続き、費用相場、期限、注意点を詳解!

代襲相続とは、本来相続人となる人がすでに亡くなっている時に、亡くなっている相続人に代わって子が相続人となることを言います。相続放棄をした場合、当該相続で財産を取得する権利を放棄していることになりますので、代襲相続の対象にはなりません。

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以下のケースは代襲相続が発生

相続放棄は当該相続の相続に関する権利の放棄です。そのため、以下のようなケースでは代襲相続が認められることになります。

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8. 相続放棄のその他の疑問

■ 相続放棄の期限が過ぎた場合は?

相続放棄の期限が過ぎてしまった場合の対処法とは?

■ 相続人が全員相続放棄したらどうなる?

相続放棄したら誰が相続するの?相続人が全員相続放棄することも出来る??

■ 相続放棄を要求された場合

相続放棄しろと要求された~対抗手段は?

■ 遺言による遺贈は放棄することができる?

遺言書で指定された相続人が相続放棄をした場合、相続放棄はできるのか?

遺贈を放棄する「遺贈放棄」相続放棄との違いとは?

以上、相続放棄に関する解説でした。悩んだ際には、相続に精通した専門家に相談するようにしてください。