相続した土地の評価|路線価方式とは?

相続した土地の評価|路線価方式とは?

身内が亡くなり、土地の相続をすることになると相続によって取得した土地には相続税が課税されます。課税される相続税を計算する際に土地の相続税評価額を算出する必要があります。

この際に利用される土地の評価方法のひとつが「路線価」による評価です。

実際にどのように路線価を使って土地の相続税評価額を算出するのかをきちんと知っているという方は少ないように思われます。そこで今回は、土地を相続することになった際に路線価をどのように見ればよいのかご紹介したいと思います。

1.土地の評価方法「路線価」とは

路線価とは、道路を基準とした宅地の1㎡あたりの標準的な価格を示しています。路線価は国税庁が毎年7月に発表しており、その年の1月1日時点での土地の価値を表しています。毎年7月になると

路線価の最も高い場所がどこかという話題をニュースなどで聞いたことがありませんか?ちなみに、平成29年の最も高い路線価は、32年連続で東京都中央区銀座5丁目の4,032万円でした。

路線価は相続税を計算する際の土地の評価額を算出する際に用いられることから、実際の取引価格の80%程度に設定されていることが多いです。そう考えると、銀座5丁目の土地の価値の高さがよくわかりますね。相続したらかなり高額な相続税が取られそうです。

2.路線価の確認方法

路線価は国税庁によって一般に公開されています。そのため、誰でも閲覧することが可能です。国税庁や税務署で直接確認することも出来ますが、国税庁のHPから調べることも出来ます。

例年7月1日にその年の路線価が発表されています。ご自身の所有する土地の路線価を知りたいという方は国税庁HPをご確認ください。

国税庁HP「路線価」

相続税を算出する際には、どの年の路線価を使えばいいのか迷ってしまう人も多いですが、被相続人が亡くなった年の路線価を使うようにしましょう。

7月以降に被相続人が亡くなった場合は、すでに路線価が発表されていますのでそれをそのまま使うことができます。しかし、7月以前に被相続人が亡くなった場合は、まだ路線価が発表されておりませんので、発表されるまで相続税の申告は待たなければなりません。

相続路線価があてられているのは主要な市街地となっております。そのため、都市によっては路線価が無い土地の場合もあります。そのような際には、「倍率方式」という評価方法を用います。具体的には「固定資産税評価額×その地域の倍率」という式で評価額を計算します。

3.路線価の具体的な見方

それでは、実際にどのように相続路線価を調べれば良いのでしょうか。

相続路線価を調べるには路線価図を使って計算します。

まず、路線価図の中で相続する土地の位置を探します。そして、その土地が面している道路を確認します。次にその道路に定められている路線価に相続地の面積(㎡)を掛けます。

なお、借地の場合は路線価図の上部にある表を見て、道路の後についているアルファベットにあたる割合(%)を掛けます。

相続した土地の評価|路線価方式とは?

例えば、相続する土地の広さが120㎡、面している道路が560Cの場合を考えてみます。

「560」という数字は千円単位で表されており、560千円つまり56万円ということです。その数字に土地の広さを掛けますので、560万×120=6,720万円が評価額となります。

また、相続する土地が借地であれば借地権割合も考慮します。

借地権とは自分の建物を建てるために他人名義の土地を借りる権利のことを言います。借地権は財産として考えられるため、相続する際には相続税が発生します。

借地を相続する場合は、路線価価格に借地権割合を掛けて土地の評価額を出します。

例えば上記の例の土地が借地である場合、「560C」のCに相当する割合は70%ですので、6,720万円×70%=4,704万円が評価額となります。

他には、相続地に面した道路が2つ以上ある場合は、基本的に高い方の路線価を採用します。この場合は他にもさまざまな要素を考慮して評価しますので、税理士などの専門家に依頼するようにしましょう。

3.路線価の注意点

路線価は相続する土地を評価する方法として非常に大切なものですが、使用するにあたっては気を付けなければならないこともいくつかあります。

まず、路線価で土地を評価しても節税対策になるとは限りません。

たしかに路線価は実勢価格よりも安いことが多く、節税になると言われることが多いです。しかし、場合によっては実勢価格よりも高いこともあります。結果的に節税にならないこともありますので注意が必要です。

また、路線価だけで土地の評価が決まるわけではありません。土地を評価する際には、路線価意外にも旗竿地や広大地、周囲の環境などさまざまな項目も関係します。これらの計算は複雑ですので税理士などに相談するようにしましょう。

まとめ

相続路線価を評価する際には上記のような複雑な手順が必要です。初心者にとっては非常に大変な作業ですので、税理士などのプロの方に依頼することをオススメします。

また、税理士であっても相続税に詳しい税理士は少数です。遺産相続ではきちんと相続額を評価できているかどうかで相続税が大きく変わります。そのため、相続税を少しでも減らすためには、きちんと相続税に精通した税理士を判断して選ぶようにしましょう。