所得税と住民税に適用される所得控除の違いについて

所得税と住民税に適用される所得控除の違いについて

所得税と住民税に適用される所得控除の額は違います。そのため、給与が年収103万円以下で所得税がかからないにもかかわらず、住民税の所得割が発生することがあります。それは、所得税と住民税の所得控除額は医療費控除や社会保険料控除などを除くほとんどの所得控除で控除額が違うからです。

年収が103万円以下なら税金がかからないというのは、所得税の扶養になれるのかどうかと所得税が発生するかどうかの基準のことを言います。住民税の所得割が発生しない基準は所得が年収98万円以下であるかどうかとなっております。

このような所得税と住民税に関わる所得控除の違いを理解しておけば、自分の生活状態や労働状態でどれくらいの税金を納める必要があるのか把握することが出来るうえに、節税対策としても役に立ちます。今回は、そのような所得税と住民税における所得控除額の違いについて詳しく説明していきます。

1.所得税と住民税で所得控除額が同じもの

所得税と住民税における所得控除額が同じものには「雑損控除」、「医療費控除」、「社会保険料控除」、「小規模企業共済等掛金控除」が挙げられます。また、青色申告者に対して適用することが出来る「青色申告特別控除」も所得税と住民税の両方に適用することができます。

2.所得税と住民税で所得控除額が異なるもの

所得控除として適用できる控除額や控除額の上限が所得税と住民税で異なっているものとしては以下のものがあります。

(1)生命保険料控除

生命保険控除は所得税の場合の控除額の上限は12万円ですが、住民税の場合は7万円が上限となります。

(2)寄付金控除

寄付金控除の控除額は、所得税の場合「特定寄付金―2,000円」となり、控除の対象となる寄付金の上限は所得増額の40%までとなっております。

住民税の場合は、「定寄付金―2,000円」が控除額となり、控除の対象となる寄付金の上限は所得増額の30%までとなっております。また、ふるさと納税の場合は特例分も加味して控除が適用されます。

(3)障害者控除

所得税における配偶者控除の金額は原則として27万円で、特別障害者の場合は40万円もしくは75万円となっております。住民税の場合は、原則として26万円で、特別障害者の場合は30万円もしくは53万円となっております。

(4)配偶者控除

配偶者控除が適用される場合、所得税に対しては原則として38万円で、配偶者が満70歳以上の場合は48万円となります。住民税の場合は、控除額は原則として33万円で、配偶者が満70歳以上の場合は38万円となります。

また、配偶者特別控除の場合は所得税なら最高38万円、住民税なら最高33万円が控除されます。どちらも配偶者の所得水準によって控除額が異なります。

(5)扶養控除

扶養者に対して適用される扶養控除は所得税では基本的に38万円、住民税では基本的に33万絵が控除されます。どちらも扶養親族の年齢によって控除額が異なります。

所得税の控除については下記記事も併せてご確認ください。

所得税を抑えるために「所得税控除」の種類を理解しましょう!

3.まとめ

所得税と住民税で適用される控除額やその上限が異なるということを知っている人は少ないようです。そのため、所得税に比べて住民税が思ったよりも多く払わなければいけなくなったという声も多く聞きます。

しかし、実際は所得税と住民税では所得控除に上記のような違いがあります。このような違いを知っておけば、払わなければいけない税額が分かるだけでなく、控除を利用した節税対策としても役に立ちます。

そのため、これを機会に所得税や住民税の税制度に対する理解を深めてみてはいかがでしょうか。

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